ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「魔女の宅急便」角野栄子

台風が来て、さらに秋が深まるかと思いきや、夏。
今日の日差しは、笑えるくらい、真夏だった。

先月からファンタジーブームが到来しているらしい。
今日の一冊は「魔女の宅急便
有名ジブリ映画の原作だけど、初めて読んだのはまだジブリを知らない時代。
私が生まれた時には魔女の宅急便の映画は公開済みだったけど。

地元の図書館の、窓際の本棚の一番上に、いつも並んでいたことを覚えている。
当時はまだ三巻までしか出版されていなかったし、ハードカバーだったけど。
今、私の本棚のジブリコーナーに文庫が六巻まできちんと並んでいる。
なんだか大人になったなぁ。

初めて読んだときは小学生で、主人公のキキはずっとお姉さんで、
私も十三歳になれば、独り立ちできるくらい大人になれるんだと思っていたよ。
まさかね。三十になっても全然大人じゃないよ、私。

さて、この本だけど、映画とはだいぶストーリーが違う。
登場人物や舞台の設定は同じだけど、
小説の方は、キキが出会う色んなお客さんとのエピソードがクローズアップされてて、
それぞれが短編のように読める。
映画だと大活躍の絵描きのお姉さんは名前もないし、一つのエピソードに過ぎない。
まあ、キキにとって重要な出会いには変わりないけども。

トンボさんは初期から通して出て来るけど、映画とは扱いが違う感じ。
飛行船に攫われてピンチに陥ることもない。まじょ子さーん、なんてナンパもしない。
小説のトンボさんの方が、もっと硬派な男の子な気がする。

小説も映画もどっちも違って好きだけど、
魅力的なお客さんにたくさん出会える小説の方が面白いな、私にとっては。
この巻では、まにあわせ屋さんのすみれさんが好きだな。
じゃじゃじゃん と ぱぱぱーん、って楽しそうに洗濯物している鼻歌を私も聴きたい。

これから六巻まで一気に読もうかな。