今日の一冊「チャーメインと魔法の家」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(徳間文庫)
やっと洋物!
魔法が弾ける、空も飛ぶ!!
これ、知っている人も多いだろうけど、
かの有名な「ハウルの動く城シリーズ」の第三弾。
いや、なんで「三」だけ読むねん、って感じよね。私もそう思う。
でものっぴきならない下らない理由があるの。
「魔法使いハウルと火の悪魔」も、
「アブダラと空飛ぶ絨毯」も、本棚にはあるの。
でもね、この二つは文庫本じゃないの。。
私は基本的に電車の移動中しか読まないから、
気軽に持ち歩けないハードカバーな単行本は無理。
じゃあ初めから文庫で買えよって感じだけど、
この二冊を買ったのは、一駅三分しか電車に乗らない高校時代なの。
大人になってまで本の虫継続中とは思ってもみなかった。
さて、ハウルのシリーズだけども、
これの主人公はタイトルにもあるように『チャーメイン』という女の子。
チャーメインも私と同じく本の虫。読書以外のことに興味がないのは私よりも重症か。
料理も掃除もできないし、魔法も使えない。
これは過保護な母親の責任でもあるから、チャーメインだけ悪いってわけじゃない。
そんなチャーメインは、義理の大叔母の大叔父である魔法使いの家で留守番をすることに。
いや、どんな親戚関係よ。分からん。
けど運命とか縁とか何やかんやでチャーメインも成長し、魔法も使えるようになっていく。
で、物語ご都合主義のお蔭で、王様と王女様の助手をすることになって王宮にいると、
そこでソフィーとその家族たちがド派手に現れる。
ハウルもカルシファーも元気に登場するし、
その上二巻で産まれていたソフィーとハウルの子供のモーガンも加わって大騒ぎ。
意外とハウルが良いパパらしいのが面白い。
ソフィーは相変わらず口が悪いし、
子供向けファンタジーにしてはチャーメインも口が悪いし辛辣。
そんな女性キャラクターの性格もこのシリーズの面白いところだよね。
スタジオジブリの『ハウルの動く城』ももちろん好きなんだけど、
これは原作の方が好き。
イギリスらしい魔法アイテムがたっぷり散りばめられているところが魅力の一つなのに、
日本のアニメになったら、そんなんバッサリ消されますからね。
あとソフィーの口の悪さがマイルドになっちゃってたのが、ちょっと残念。
登場人物の相関関係とかも原作の方が複雑で面白いからオススメなんだけど、
アニメのイメージで読んじゃうとストーリーも全然違うから、
別物と思って読んだ方が良いと思う。サリマンとか、もはや性別すら違う別人だからね。