今日の一冊「空棺の烏」阿部智里(文春文庫)
順調に四巻目。
この巻は雪哉君が『勁草院』という学校的な所で頑張る話。
若宮を始め、いわゆる皇族を守るための、
文武ともに優れた人材を育てる施設ということで、
少年たちがわちゃわちゃしている。学園ものみたいな雰囲気もある。
これからもっと暗くなっていく物語の箸休め的な明るさ。終盤で暗転するけど。
雪哉君も同年代の仲間が増えて、新しい登場人物も増える。
茂丸、明留、千草の三人が重要キャラクターで、
それぞれをメインに据えた章があって、三者三様の背景が分かりやすい。
後は、二巻目から登場している路近という若宮の兄の側近が、
意外とキーパーソンとして美味しいところ掻っ攫っていく感じ。
まあ彼はそういう、一人だけ俯瞰的に見ているようなキャラだったけど。
今までは不敵でちょっと怖いイメージだったのが、
四巻目で少しイメージ変わったかなって感じ。強い兄貴って感じ。怖いけど。
ちょいちょい出て来る、雪哉君の先輩の一柳君が可哀そう可愛くて好き。
ずっと謎に包まれていた『真の金烏』とは何なのか、については次のステージに進む。
猿の正体は次巻まで分からない。
次巻の『玉依姫』はちょっとテイストが違うから好きじゃないんだよねぇ。
でも五巻目と六巻目も対になってるからなぁ。
明日からしばらくは八咫烏シリーズは休憩しようかな。
あ、明後日が祝日で休みだからそこで一気に読んでしまおうかな。
なんてどうでもいい独り言まで全部晒して、
こんなんでいいのかな、と悩まないわけではない。