ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「黄金の烏」阿部智里(文春文庫)

ちゃんと順番に三巻目。
三巻目が苦手だった理由を、もう一つ思い出した。
ちょっとグロい表現があるんだった。。
いや、かなり、かも。
まず『大猿』による大量殺人?があって、
それから物語の終盤でとある人物が殺されるんだけど、
それぞれ割と残忍。
展開上仕方ないんだろうけど、とにかく全体的に暗いのよ。

でも久々にじっくり読んでみたら、面白かったわ。
小梅ちゃんも嫌いにはなれないわ。
前はファンタジーってことに重点を置いて読んでいたから、
死体の描写とかグロテスクな部分に拒否反応したんだろうな。

三巻目は、二巻目に引き続いて雪哉君がメイン。
二巻目で宮廷にコリゴリした雪哉君は自分の故郷に帰って、
のんびりと羽を休めていた、にも拘らず。
若宮に巻き込まれて事件に遭遇し、再び宮中に赴くことに。
八咫烏』を喰らう『大猿』の正体は何なのか・・・!?
ってのが粗筋で。
事件現場の唯一の生存者が、前々から名前だけ出している小梅ちゃん。
ちなみに、この『大猿』の正体はしばらく謎のまま。

ふわふわしたTHEファンタジーやら、呑気な異世界生活やらを
求めている場合は、コレジャナイ感に苛まれそう。
イメージ的にはハリポタの6巻目くらい暗い。
ファンタジーと言っても烏になれること以外の魔法的要素は無いけど。
なんならめっちゃ人間臭い感情と行動してるよね。

もっと魔法が使えちゃう系のファンタジーが読みたい反動が来てる。
イギリス文学が読みたい。