ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「烏は主を選ばない」阿部智里(文春文庫)

真面目に、昨日から引き続いて『八咫烏シリーズ』第二巻。

これは前作の「烏に単は似合わない」と対になっている話で、
時間軸まで並行しているから、あの場面の裏でこんなことをしていたのか、
みたいに裏話じゃないけど、逆の視点から見られて面白い。
一作目だけじゃハマらなかったとは思ったけど、
一作目を読んでいたからこそ楽しめた部分は大きい。

これもガッツリとファンタジーなのにしっかりとミステリー。
逆の視点と言っても犯人目線というわけではないので、サスペンスではない。
それに若宮暗殺計画だのなんだのと朝廷の闇が跋扈しているから、
とんでもねーわ、そりゃ嫁選びどころじゃねーわってなる。

そういえばこのシリーズにも天狗が出て来ていたな、なんてことを思い出した。
私の所蔵本には高確率で天狗か、それじゃなきゃ化け狸か河童が出て来るんだ。
無意識に魑魅魍魎を呼び寄せている。私の本棚は無害な百鬼夜行

なんやかんや、若宮と雪哉君の関係性が好きだわ。
次の主人公も雪哉君だけど、これから展開が暗くなっていくんだよなー。
ここまでは身内のすったもんだって感じだけど、
三巻目以降は『大猿』という『八咫烏』を喰うモノが登場して、もう世界の危機!みたいな。
世界を救え!みたいな少年漫画的な壮大な展開の方が私の好みではあるのは認めよう。

三巻目ってどんな内容だっけってチラ見してみたら、
私は四巻目が好きだったということに気づいた。
三巻目スキップしようかな・・・
なぜなら、三巻目の重要登場人物の小梅ちゃんが好きじゃないから。
四巻目の雪哉君の無双っぷりが最高に気持ちいいんだよなぁ。
ま、明日考えればいっか。