ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「ジャイロスコープ」伊坂幸太郎

開き直って伊坂作品祭りを始める三十路。
人生の半分以上フリークしてるからネタは豊富。
全作品を所蔵しているわけではないと思うけど。

これは、完全に独立した7編が収録された短編集。
プラス、インタビューも載っている。

この短編の中では、「一人では無理がある」が一番好き。
クリスマスとサンタクロースが伊坂作品に取り込まれると、
こんな風になっちゃうのか・・・(良い意味で)
って感じで面白い。
確かに、サンタクロースがたった一人ってのは無理があるし、
こんな形のサンタクロースなら、実在していても無理はないし、
面白いから実在していてほしい。
なんなら私もサンタクロースの一人になって働きたい。

「二月下旬から三月上旬」も好きだな。伊坂作品らしくて。
坂本ジョンなる変人がフラフラと現れて、
二月上旬から三月上旬の頃に事件を起こす。
どの時代もどの日も戦前で増税前だ、という社会的な発言も
なんか「魔王」世界線みたい。
まあ主人公は坂本ジョンに巻き込まれるだけで特殊能力も無ければ
世界と戦うこともないけど。

これは短い話が多いから、短時間の電車移動にもちょうど良いよね。
出勤に片道30分以上電車に乗る私にはちょっと足りないけど。