ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「チルドレン」伊坂幸太郎

今月、ジブリ原作か伊坂作品しか読んでない気がする。
まあ凹みがちな一か月だったから仕方ないか。
本当に好きな小説しか読めん。

『チルドレン』も伊坂作品の中でも好きな方。
陣内君が最高だよね。我が道を貫く傍若無人さが。
初めて読んだときはまだ高校生で、大学生の陣内君もお兄さんだったのに、
今では10個も年下の男の子。悲しみ。

これは陣内君を巡る短編集といった感じで、
様々な主人公がそれぞれの視点から陣内君によって引き起こされた、
そして巻き込まれた事件について語っていく。
学生時代から、社会人になり、家裁調査官になった陣内君まで、
彼が一人称で語ることはないのに、陣内君の珍歴史を見られる。

銀行強盗も登場するし、初期の伊坂作品らしさが詰まっている気がする。
生まれつき目が見えず、盲導犬を連れている永瀬君も主要登場人物だけど、
目の見えない彼が、一番物事の核心を見ている感じも好き。

陣内君が自作した、トイレの名言集(迷言?)が欲しい(笑)