ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

「魔女の宅急便⑥それぞれの旅立ち」角野栄子

キキちゃん、ママになって登場。
三十代半ばになって、双子の姉弟のお母さんです。
双子の名前は、ニニとトト。
映画版で本名を付けられていたトンボさんは、永遠にトンボさんのまま。

ニニはキキにもトンボさんにも似ていない、やんちゃな子。
トトはちょっと二人に似ている真面目な子。
ってイメージ。

魔女になれない男の子との関係に悩む、一人っ子だったキキちゃん。
トトくんも色々と悶々と悩みます。
そこで意外と助けてくれるのが、3巻で大暴れしたケケ。
ケケも三十路になっているのが変な感じ。

6巻の始まりでは双子は11歳で、旅立ちの13歳を迎えるまでが描かれている。
主人公はトトがメイン。たまにニニ。
男の子だけど、キキが生まれたときに見つけてくれた黒猫がいて、
ちゃんと会話もできる。魔女の血を持っているのに、魔女にはなれないの?
という、変わっていく伝統に切り込んでいく。

ニニはニニで、魔女になる道への反発や葛藤を抱えて悩んでいて。
そりゃそうよね。才能があるからとか、親がそうだからとか、なんて、
将来を選ぶいくつかの要素の一つでしかなくて、明確な理由になんてできない。

そんなこんなで、今までにキキが出会ったコリコの街の人々にも支えられ、
双子たちはどんな未来を選んでいくのか。
って感じの物語です。

最後に言えることは、キキちゃんが幸せそうで良かったわってことね。