「魔女の宅急便④キキの恋」角野栄子
そろそろ飽きてきた。
だって3巻以降は、キキの成長物語というよりは、
ただの恋愛小説みたいなかんじで、私にとっては詰まんないんだもん。
ああ、そのもだもだしい感情、分かるよ、とか
他人にどう見られているかって気になっちゃうよね、とか
同じ人間として共感できる感情はもちろんたくさんあるけど、
私がファンタジーに求めているのはそういうんじゃあないんだよ。
理性をぶっ飛ばすような冒険や、理に適わない魔法が見たいんだよ。
もだもだしいラブラブは少女漫画だけで十分。痒くなってしまう。
でも4巻の後半にある、「夕暮れ路の向こう」の話は魔法があって好き。
スペクタクルな魔法じゃなくて、人と人との不思議なご縁って方だけど、
そういうさり気ない日常の魔法のようなタイミングって素敵よね。
ニュージーランドに住んでいたころは、
色んな所でそういう不思議な気配を湛えた小路に出会えて楽しかったな。
素敵なおばあさんとの出会いはなかったけど。
今住んでいる町は都会過ぎて、そういう場所がなかなかみつからなくて寂しい。