ひつじの部屋

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水辺のベンチシリーズ⑫ ランギトト島

この朽ちたベンチも、なかなか趣深く歴史を感じる。

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ランギトト島は、オークランドから見える綺麗な円錐形の島。
およそ六百年前の噴火によってできたとされる、比較的新しい島で、
その昔は別荘地のような感じで人が住んでいたらしいけど、今では無人島。

「ランギトト」はマオリ語で、「ランギ=空」「トト=血のような赤色」という意味らしく、
地元のドライバーさんは「Bloody Sky」って英語訳をしていた。血みどろの空。
そう聞くとおどろおどろしいな。犬神家の一族みたいな伝説でもありそうだけど。
噴火した時に火山灰で覆われた空が真っ赤に染まったところから当時のマオリ族が名付けたそうな。

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今では穏やかな休火山

無人島と言っても、定期便が一日3~4便は出ていて四十分くらいで渡れるし、
お店も自販機も無いけど、トレッキングコースは整備されているから、
「よっしゃ今日、島行くべ」って気軽に行ける感じ。
標高も確か260メートルくらいで、なだらかだから、軽い運動にぴったり。

NZらしい植生や野生の鳥たちにも出会えるし、洞窟探検もできるし、
火山の島が、どのように緑に覆われた島になっていったか、みたいな学びもあるし、
私はとっても興味深い、勉強になるという意味でもオススメの島。
まだ場所によっては冷えた溶岩がゴロゴロしているのに、
一部は深い森になっているところが、島の成長段階を見られて楽しい。

NZの森のいいところは、常緑樹が多いからどの季節に行っても森林浴ができるとこ。
でもランギトト島のオススメは九月初頭か、十二月だな。
九月は新芽が芽吹いて若々しい緑に出会えるのと、NZの国花のコファイという黄色い花が咲く。
十二月は真夏だけど多分まだ爽やかだし、ニュージーランドクリスマスツリーの異名を持つ、
ポフツカワという真っ赤な花が火口付近にたくさん咲く、らしい。
九月は行けたけど、十二月は繁忙期で行けなかったんだ。ちょっと残念。

あんまり観光客が行くところではないけど、ディープなNZの自然が手軽に体感できるから、
植物や火山島に興味が持てる人はぜひ訪れてみてほしい。


おまけ。
ランギトト島と面白い写真を撮るならば、デボンポートのマウント・ビクトリアが断然オススメ。

こんな感じです。

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キノコとランギトトと青い海のコントラストが、もはや芸術でしょ。

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気分はスーパーマ〇オ