ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

チーズと塩と豆と/集英社文庫のアンソロジー

 

角田光代井上荒野森絵都江國香織の四人の作家のアンソロジー

それぞれタイトルは

神さまの庭(角田光代)

理由(井上荒野)

プレノワール(森絵都)

アレンテージョ(江國香織)

 

文庫のタイトル通り、全部料理がテーマになっていて、

舞台がヨーロッパ各国で異国情緒も良い。

主人公たちは皆、伝統やら慣習やらの型から外れて、

故郷を飛び出しちゃったりしているわけだけれども。

 

ふとした時に懐かしくなるのって、

古臭くても美味しいと思ったこともなくても、

生まれ育った場所の味なんだよなって。

私も長期で海外にいたから、なんとなく分かる。

 

この4作の中なら、「プレノワール」が一番好き。

黒麦に込められた想いを受け取ったとき、こう、胸にぐっと。