母に本を貸すというミッションは想像以上にインポッシブル
本棚を整理しようと思ったタイミングで、
雨で暇を持て余した母(70代)から「面白い本はないか」と言われ、
よし来た!と探してみたものの。。
自分の所蔵している書物の見事な偏りっぷりに気づいて愕然とした。
自分、ミステリーかモノノケばっかりやん。
70代母に貸せるような本、時代物しかないやん。
時代物でも謎解きもモノノケも出てこないものを探すのは一苦労…(笑)
伝記系だと母には詰まらんだろうし。
「清須会議」(三谷幸喜)と「村上海賊の娘」(和田竜)を選んでみたけど、
果たしてどうだろうか。
ちなみに「村上海賊の娘」は時代物の中では一番好き。
主人公の姫様が超絶かっこいいんだよ。
当時の美的感覚では、大きな目や細身のモデル体型は不細工とされてるけど、
現代で言えば超美人なんだよね。それが主人公の景(きょう)。
彼女は細い目で寸胴な女性(当時の超美人)に劣等感を感じているけど、
見た目より腕を磨き、強くなることで昇華している逞しい姫。
なんならその逞しい精神や鍛えた身体は、男にも負けないくらい強い。
もうこの時点で、この主人公に恋しちゃうよね。
でも女であることに悔しい思いをしたり、
一人の女として生きようかと迷ったり、
そんな紆余曲折もありながら、
並みいる強敵の武将たちと渡り合っていく景の姿に
熱い思いを抱くのですよ、現代で戦う女子の心は。
そして男も女も、敵も味方も関係なく、
力をぶつけ合って本気で戦い合う海上の合戦に
手に汗握って魅入ってしまって、物語の世界にどっぷり浸かって、
現代を少し忘れられる瞬間が、これぞ読書の醍醐味!と思うのです。
歴史物とか読まない女性にも読んでほしい。
雨の日の読書に、ぜひ。