ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

今日の一冊「バイバイ、ブラックバード」伊坂幸太郎

いきなり寒すぎて気力が低下する。。と、言うのは言い訳で、最近はいつも停滞気味。そんなときは好きな本でも読みましょう。ってことでお馴染みの伊坂幸太郎。 伊坂作品の中では、ちょっと毛色が違う気もする。といっても、それが良い味出していると思う。 …

泣きたくなったら読む本「村田エフェンディ滞土録」梨木香歩(角川文庫)

秋って気分落ち込みがちで、特に雨の前は空よりも曇よりする。何かするのも億劫で、でも何もしないのも憂鬱で。なんとなく泣きたいなーって気分の時に、つい手に取ってしまうのが「村田エフェンディ滞土録」なんだよな。 ノスタルジックで、メランコリックで…

水辺のベンチシリーズ⑭ 世界の果て

これもお気に入りの一枚。 ニュージーランド北島の最北端の、ケープ・レインガ。 北の果ての白い灯台。ここは、死者の魂が旅立つ岬。 春風は北から暖かい風を運ぶ。南半球だから、春は北から来るのです。 なんだか詩的な気分になっちゃうでしょう。 私は真っ…

今日の一冊「ティファニーで朝食を」カポーティ(新潮文庫)

殺伐とした殺人事件を読む気力がなくなってしまったので、古典的な文学を読むことに。やっぱり魔法の無い世界の、携帯電話も無い時代の話は何故か魅力的。 古典的な恋愛小説の文体って村上春樹感あるよねって思ったら、これの翻訳、ご本人だった。 「ティフ…

「魔女の宅急便⑥それぞれの旅立ち」角野栄子

キキちゃん、ママになって登場。三十代半ばになって、双子の姉弟のお母さんです。双子の名前は、ニニとトト。映画版で本名を付けられていたトンボさんは、永遠にトンボさんのまま。 ニニはキキにもトンボさんにも似ていない、やんちゃな子。トトはちょっと二…

水辺のベンチシリーズ⑬ ラッセルという小さな港町

ベンチと違うやん。・・・せやな(それが何か)。 という内心の会話。 いいんです。それがウォーターフロントにあり座れるならば このシリーズに十分対応可能なのです。 という緩すぎるジャッジメント。マイルール、ゴーイング・マイウェイ。 なにより、可愛く…

「魔女の宅急便⑤魔法のとまり木」角野栄子

4巻より先を読むのは、実は久しぶりだった。5巻の内容、初読かってくらい記憶がなかった。 13歳のときに独り立ちしたキキちゃんもついに20歳になります。ハリポタと違って一冊で1歳年を取るシステムではないので、あっという間に大人になってしまう。 な…

「魔女の宅急便④キキの恋」角野栄子

そろそろ飽きてきた。だって3巻以降は、キキの成長物語というよりは、ただの恋愛小説みたいなかんじで、私にとっては詰まんないんだもん。 ああ、そのもだもだしい感情、分かるよ、とか他人にどう見られているかって気になっちゃうよね、とか同じ人間として…

「魔女の宅急便③キキともうひとりの魔女」角野栄子

伊坂さんを魔女宅でサンドイッチすると、世界観違いすぎて脳が混乱する… さて、魔女宅シリーズ三作目。ケケちゃん登場でキキの生活を引っ掻き回します。 謎の家出少女のケケが、突然キキの部屋に居候するところから話が始まり、キキは放っておくことも無視す…

「ペッパーズ・ゴースト」伊坂幸太郎 (朝日新聞出版) の読了直後につらつら語る感想とも言えない何か。

ちゃっかりポストカードもゲット 昨日うっかり本屋で出会って、三秒だけ迷った挙句購入、からの迷わず本日読了。睡眠時間よりも読書が大事、とは言ってももう若くないので今日は入念に肌のお手入れをして寝ないとすでに荒れてる。 期待を裏切らない伊坂さん…

水辺のベンチシリーズ⑫ ランギトト島

この朽ちたベンチも、なかなか趣深く歴史を感じる。 ランギトト島は、オークランドから見える綺麗な円錐形の島。およそ六百年前の噴火によってできたとされる、比較的新しい島で、その昔は別荘地のような感じで人が住んでいたらしいけど、今では無人島。 「…

「魔女の宅急便②キキと新しい魔法」角野栄子

魔女の宅急便②キキと新しい魔法 魔女の宅急便、二作目!キキも十四歳になって、現代で言う中学二年か三年なわけで。思春期だし、まあ色々悩むよね。その悩みが「カワイイ」と思ってしまう程度には大人になりました。 大人になったら税金とか人間関係とか、そ…

今日の一冊「魔女の宅急便」角野栄子

台風が来て、さらに秋が深まるかと思いきや、夏。今日の日差しは、笑えるくらい、真夏だった。 先月からファンタジーブームが到来しているらしい。今日の一冊は「魔女の宅急便」有名ジブリ映画の原作だけど、初めて読んだのはまだジブリを知らない時代。私が…

今日の一冊「雨の塔」宮本あや子

いつ買ったのか分からないけど、いつの間にか積ん読に加わっていた不思議な子。なんか読む気がしなくて、いや、だったら何故買ったんだって謎なんだけど、台風で気分がざわついて、今までに読んだことのない物語を読みたいのに買いにも行けないし、そんな理…

水辺のベンチシリーズ⑪ ワイヘキ島の高台

私のお気に入りの島、ワイヘキ島。 英語話者はワイヘキ、と発音するけど、正しくはワイへケ、らしい。マオリ語ですね! 日本人には何でもないけど、最後の母音が"e"だと発音しづらくて"i"になってしまうらしい。 ダイスケさんは、ダイスキさんって呼ばれちゃ…

水辺のベンチシリーズ⑩ このシリーズ化のきっかけの一枚@テカポ

昨年10月、この写真をプライベートのツイッターで上げたら、 みんなの反応がとっても良くて、嬉しくなったのよ。 水面を臨むベンチに感情を刺激されるのは、私だけじゃなかったんだね!って。 これとどちらをアップするか迷った接戦の一枚 それから意識して…

今日の一冊「鹿の王(上・下)」上橋菜穂子(角川書店)

昨日、今日とガッツリ時間があった、というか生理痛で動くに動けなかったので全てを諦めて微動だにせず異世界に没頭していた。 上橋さんの作品は、無意識にたくさん読んでいる。精霊の守り人シリーズ全巻は高校時代に読破したし、獣の奏者シリーズと狐笛の彼…

「Wonderful Story」(PHP文芸文庫のアンソロジー)を読んだくせに伊坂さんの短編について語り出すフリーク

伊坂幸太郎「イヌゲンソーゴ」、大崎梢「海に吠える」、木下半太「バター好きのヘミングウェイ」、横関大「パピーウォーカー」、貫井徳郎「犬は見ている」の5人の作家さんのアンソロジー。 ワンダフル、の「ワン」は「犬」ということで、それぞれ犬にまつわ…

今日の一冊「メアリと魔女の花」メアリ―・スチュアート

これもジブリ原作の、児童書。薄め。映画を見てから読んだら、「おや」っと思った。 基本的に原作がある作品って、原作の方が絶対に面白い、という持論を持っていたんだけど、これは珍しく、映画の方が面白かった。映像とか音楽ももちろん要素だけど、ストー…

水辺のベンチシリーズ⑨ マウント・ジョンに自力で登った時@テカポ

この写真、傑作だと思うんですよ(堂々の自画自賛)。 なによりも、自力でマウント・ジョンの登った人間にしか見られない景色という点でポイントが高い。 車道からは遠い、トレッキングコースの途中です。 しかもマウント・ジョンのコースは二種類あって、1時…

今日の一冊「コララインとボタンの魔女」ニール・ゲイマン(角川文庫)

読書の時間がなくて、薄めの児童書祭りになっておる。 先日、本棚の整理をした際に、こんなの持っていたかしら、と発掘した代物。ニール・ゲイマンは「アナンシの血脈」や「スターダスト」は読んだ記憶があったんだけど。「コラライン~」は十年位前に映画化…

今日の一冊「新装版 霧のむこうのふしぎな町」柏葉幸子(講談社文庫)

私の大好きなジブリ作品、「千と千尋の神隠し」に影響を与えたという小説。数年前に文庫版で購入しました。元々児童書だから、薄くて軽くてとっても読みやすい。 「千と千尋の神隠し」の気配は所々に感じるけど、ストーリーとしては全くの別物。 まずトンネ…

水辺のベンチシリーズ⑧ もはやベンチを探せ@テカポ湖

軽い朝焼けのテカポ湖。 さて、ベンチはどこでしょう? 一番右の木から少し離れたところの、四角い影。 そう、そこにベンチが。 前回、⑦のときと同一ベンチ君です。 きっとテカポに滞在したことのある人になら分かってくれる、はず。 でも分かってもらいたい…

今日の一冊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」村上春樹

また村上春樹を読んでしまったー。心がお疲れらしいわ。でもこれは初めて読んだ。タイトルだけはもちろん知っていたけど。「色彩を持たない」なんていうから、てっきり主人公が色盲なのかと思ってた。全然違った。当然のことながら。 多崎つくるは仲間たちの…

「アナザーホリック ランドルト環エアロゾル」講談社文庫

漫画のホリックのことを思い出したら読みたくなったけど、通勤中に漫画は読みたくないなーと思ったら。そういえば小説版があった気がする!と本棚捜索アゲイン。 高校~大学時代にかけてけっこうハマって漫画読んでたんだよな。出会いのきっかけは、まさかの…

水辺のベンチシリーズ⑦ テカポ湖の朝

テカポで撮った写真は、どれも綺麗で一番を選べない。 しかしニュージーランドで撮った写真は、ほぼほぼ青い。 スマホをスクロールすると、一時期の写真が真っ青。 これは霞むテカポ湖と、たたずむベンチ。 このベンチ君をモデルに何枚写真を撮ったことか。 …

秋の小説「クレヨン王国茶色の学校1・2」福永令三

秋の小説、思い出した!と、古い方の本棚を埃まみれになって探すアラサー。 古びた児童書を探し当てて喜ぶアラサー。 青い鳥文庫には小学生時代に大変お世話になりました。 そして、まさかのアラサーになってもお世話になりました。 ふとした瞬間に思い出す…

重陽の節句と秋の小説

意味も無くやる気が出ない。でも意味がないからやる気がでないのかもしれない。 なんて馬鹿馬鹿しくて面倒臭い思考回路は、季節の変わり目だからでしょうか。 明日は重陽の節句だなーと思って、何か秋らしい小説でも読もう、と思ったんだけど… 秋らしい小説…

今日の一冊「裏庭」梨木香歩

これも出会ったのは10年以上前だなぁ。たぶんピチピチの10代の頃。 その頃にはしっかり病んでたから、割と心を抉られた記憶。 抉られたといっても、めでたしめでたしって感じの結末なので、悲しくはない。 孤独な少女が、鏡の奥の世界へ旅立っていく。 不思…

懐かしさに衝動買いした青いハーブティー

こんなにも綺麗なブルー、人工着色料にしか見えないけどオーガニックなのです。 オークランドに住んでいた頃、パーネルのフレンチマーケットで同じ色のお茶を買ったの。 試飲させてもらった時の衝撃は忘れない。 こんなにも美しい青が飲めるなんて、という感…