ひつじの部屋

多趣味・多経験を活かしたい

水辺のベンチシリーズ㉒ タカプナの公園

これはTakapuna(タカプナ)の公園。
オークランド中心部からバスで10分くらいで行ける。

ハーバーブリッジを渡ってすぐ。
ハーバーブリッジも一応観光名所の一つになっているけど、
車でしか渡れないので、北の方に行かないと眺めることしかできない。

北の方の観光地といえばワイポウアの森。
ニュージーランドの原生林が昔のままの姿を保っていて、
とても珍しい木の、カウリもたくさん生えている。
そこに行くなら、絶対にハーバーブリッジを渡る。

タカプナも観光地として旅行雑誌とかには載っているけど、
私はパーネルの方が好き。
タカプナもそこそこ栄えていて、カフェとかも多いけど、
パーネルの方が昔は外交官とかが住んでいた地区だから
町の雰囲気が断然オシャレで素敵。
タカプナはそれなりに新しく発展した町。
『ここのカフェに行きたい!』とかが無かったら断然パーネル推し。

パーネルにあってタカプナに無いものは綺麗なビーチくらい。
ここの海岸はランギトト島も綺麗に見えて、
足元には綺麗な貝殻がたくさん落ちていて、とても良かった。

 

タカプナに行くなら、朝夕は避ける方がベター。
なぜなら、ハーバーブリッジはオークランドで最も通勤渋滞するポイントの一つだから。
ニュージーランドは完全に車社会だから、都市部の渋滞はとっても残念。
オークランドなら電車もあるしバスも多いし、バス専用車線とかもあるのに、
みんな基本的に近所のスーパーにも車で行っちゃうからね。

 

この公園の近くを散歩したら、こんな不思議な場所がありました。
マングローブがもっさもさに生えた、たぶん海水の入り江。
ここの散歩は面白かったわ。写真じゃ伝わらない。

 

今日の一冊「竜宮ホテル 水仙の夢」村山早紀(徳間文庫)

今日は日本人作家さんだけど、ちょっと魔法な話。
天狗は出てこないけど、幽霊とか猫娘的な妖怪は出て来る。

これも昨日に引き続き、シリーズ物の第三弾。
謎に三の呪いに憑かれ始めた私。
明日は意図的に何かの第三巻でも選んで行こうかな。

竜宮ホテルシリーズは文庫本で全部持っている。
村山さんの本は児童書作家さんってこともあって、柔らかくて優しい。
疲れている心に沁みるやつ。

でも中でも竜宮ホテルシリーズは、けっこうテーマが重い方なんじゃないかな。
この三巻目にも、非業の死を遂げて鬼になっていた男の話とか、
疲れ果ててうっかり自殺しそうになった若者が出会った奇跡とか、
母親に虐待されていた女性が、その生霊に呪われていたりとか、
うん、冷静に一部だけ取り出してみると、超絶に重たいな。。

でも最後はみんな報われる、わけじゃないけど、
でもアンハッピーにはならないタイプの、優しくて強い物語なので。
一巻の解説曰く、「癒しと再生の物語」なので。

ぶっちゃけ1・2巻の内容をぼんやりとしか覚えていなくて、
ひなぎくちゃんという猫少女の名前すら忘れていたんだけど、
たぶん前の巻を読んでいなくても短編として楽しめるとは思う。
でもホテルの住人の関係性とか、気になるなって場合は全部読まなきゃだな。

この物語自体も素敵なんだけど、あとがきに書いてあった、
「物語はいつも、空からこの耳にささやくように降ってきます」
という言葉も素敵だなーと。
私が物語を書きたいと思う時はいつも、怒りや悲しみが心の底から湧いてくる時だから。
空から降る、優しい声が聴こえるようになりたいものです。

水辺のベンチシリーズ/番外編 水辺じゃないけど魅力的なベンチまとめ

水辺のベンチ、というシリーズの根本から壊していくスタイルの番外編。

でもさ、魅力的で座りたくなるベンチの写真がいくつか見つかってさ。

水辺じゃないからって理由だけでお蔵入りさせとくのはなー、と考え、

そっか、番外編作っちゃえ、みたいな。勢いで行動するタイプ。

 

これはオークランドのパーネル地区にあるローズガーデンの近くのベンチ。

ちょっと朽ちてて、切ない感じが素敵。

背後ですごいことになっている木は、ポフツカワという植物。

シュージーランド・クリスマスツリーとも呼ばれる、十二月に赤い花を咲かす木。

真夏に咲く花ですよ、南半球なので。

 

これは、ダニーデンのボタニカルガーデンで撮った一枚。

この色とりどりの花々!まるで楽園のようでしょう。思わず座りたくなるでしょう。

春真っ盛りの十月に出会えた、奇跡の瞬間。

 

よく見たら、ピンクの服の人が写り込んでいた・・・

けど、これもちょっと不思議な雰囲気の場所にあるベンチ君で素敵でしょ。

オークランドの中心部とポンソンビー地区との間にある公園で激写。

谷間のような地形で、そこまで広くないのにアップダウンがすさまじい公園。

知る人ぞ知るって感じで、人が少なくて芝生がフカフカで、公園自体が魅力的なの。

 

私、ちょっと朽ちたような寂しげなベンチに心を惹かれてしまうらしい。

これも、秘密の花園の、さらに最奥にあるような雰囲気が最高。

これもオークランドだけど、中心部からは離れたオラケイという地区の散歩コースで撮った。

オラケイの散歩コースについては、またの機会にちゃんと書くよ。

 

さあ、今回はちょっと息抜き回でした。

次は真面目に書かねば。っていつも真面目じゃなかったわ。

今日の一冊「チャーメインと魔法の家」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(徳間文庫)

やっと洋物!
魔法が弾ける、空も飛ぶ!!

これ、知っている人も多いだろうけど、
かの有名な「ハウルの動く城シリーズ」の第三弾。
いや、なんで「三」だけ読むねん、って感じよね。私もそう思う。
でものっぴきならない下らない理由があるの。

魔法使いハウルと火の悪魔」も、
「アブダラと空飛ぶ絨毯」も、本棚にはあるの。
でもね、この二つは文庫本じゃないの。。
私は基本的に電車の移動中しか読まないから、
気軽に持ち歩けないハードカバーな単行本は無理。
じゃあ初めから文庫で買えよって感じだけど、
この二冊を買ったのは、一駅三分しか電車に乗らない高校時代なの。
大人になってまで本の虫継続中とは思ってもみなかった。

さて、ハウルのシリーズだけども、
これの主人公はタイトルにもあるように『チャーメイン』という女の子。
チャーメインも私と同じく本の虫。読書以外のことに興味がないのは私よりも重症か。
料理も掃除もできないし、魔法も使えない。
これは過保護な母親の責任でもあるから、チャーメインだけ悪いってわけじゃない。

そんなチャーメインは、義理の大叔母の大叔父である魔法使いの家で留守番をすることに。
いや、どんな親戚関係よ。分からん。
けど運命とか縁とか何やかんやでチャーメインも成長し、魔法も使えるようになっていく。

で、物語ご都合主義のお蔭で、王様と王女様の助手をすることになって王宮にいると、
そこでソフィーとその家族たちがド派手に現れる。
ハウルカルシファーも元気に登場するし、
その上二巻で産まれていたソフィーとハウルの子供のモーガンも加わって大騒ぎ。
意外とハウルが良いパパらしいのが面白い。

ソフィーは相変わらず口が悪いし、
子供向けファンタジーにしてはチャーメインも口が悪いし辛辣。
そんな女性キャラクターの性格もこのシリーズの面白いところだよね。

スタジオジブリの『ハウルの動く城』ももちろん好きなんだけど、
これは原作の方が好き。
イギリスらしい魔法アイテムがたっぷり散りばめられているところが魅力の一つなのに、
日本のアニメになったら、そんなんバッサリ消されますからね。
あとソフィーの口の悪さがマイルドになっちゃってたのが、ちょっと残念。

登場人物の相関関係とかも原作の方が複雑で面白いからオススメなんだけど、
アニメのイメージで読んじゃうとストーリーも全然違うから、
別物と思って読んだ方が良いと思う。サリマンとか、もはや性別すら違う別人だからね。

今日は二冊・二冊目「弥栄の烏」阿部智里(文春文庫)

八咫烏シリーズ六巻目。
これで最後。続きは買ってないから。
これは時間軸的には五巻目の話のちょっと前から、少し後までの話。
五巻目で解けたと思っていた謎は、視点が変わっておやおや?ってなる。

主人公は誰って言えばいいんだろ。
全体的な八咫烏側の視点って感じ。

そして最多死者数は更新される。
猿と全面的に戦うことになって、血沸き肉躍る的な。
もうさ、雪哉君の立場が辛すぎませんか。悲しすぎませんか。。
そら怒りに狂いますよねって。苛烈にもなりますよってね。

しかしシリーズの初めから登場している真赭の薄がどんどん格好良くなるの何なの。
美人でわがままなお姫様代表だったのに。
気の強さはお姫様そのままなのに、それが凛とした強さになってて、
それでいて優しくて可愛いのずるい。
一番応援したくなるキャラクターかもしれん。
続きというか、番外編?みたいなのを読めば、真赭ちゃんメイン回もあるらしい。

いつか古本屋で運命的に出会うだろうとは思っている。
だって私は呼んでいるから。

これから八咫烏の世界はどうなるんだろうね。
続きは読みたいような、これで十分なような。


とりあえずそろそろ洋物が読みたい。結局昨日はスマホで漫画しか読まんかったからな。

今日は二冊・一冊目「玉依姫」阿部智里(文春文庫)

八咫烏シリーズ五巻目。
これの主人公は志帆ちゃんという現代の女子高生。
突然、八咫烏の世界に連れていかれて『山神』の母になれと言われます。
始めは戸惑うけど、持ち前の前向きな性格で頑張る、みたいな。

ちょっと志帆ちゃんの順応能力に納得いかないんだよね。
いやー、いくらその運命を背負った子だったとしても、
普通の女の子に色々と厳しくない?
ボーイスカウト的なものガチ勢だった人かなって。
途中から色々開花し始めてからは、あーうん、まぁって思えるけど。

ストーリーとしては面白いよ。
八咫烏の謎、大猿の謎、今までの4巻分に残っていた謎の答えがあるし。
あと天狗も出て来るし。

でもこれまでで最多死者数だよね。
誰が死んだのか、八咫烏側の固有名詞は志帆ちゃん視点だから出てこないけど。
このあと六巻で、お前だったのか…って心中がお通夜モードになる。

今日の一冊「空棺の烏」阿部智里(文春文庫)

順調に四巻目。

この巻は雪哉君が『勁草院』という学校的な所で頑張る話。
若宮を始め、いわゆる皇族を守るための、
文武ともに優れた人材を育てる施設ということで、
少年たちがわちゃわちゃしている。学園ものみたいな雰囲気もある。

これからもっと暗くなっていく物語の箸休め的な明るさ。終盤で暗転するけど。

雪哉君も同年代の仲間が増えて、新しい登場人物も増える。
茂丸、明留、千草の三人が重要キャラクターで、
それぞれをメインに据えた章があって、三者三様の背景が分かりやすい。

後は、二巻目から登場している路近という若宮の兄の側近が、
意外とキーパーソンとして美味しいところ掻っ攫っていく感じ。
まあ彼はそういう、一人だけ俯瞰的に見ているようなキャラだったけど。
今までは不敵でちょっと怖いイメージだったのが、
四巻目で少しイメージ変わったかなって感じ。強い兄貴って感じ。怖いけど。

ちょいちょい出て来る、雪哉君の先輩の一柳君が可哀そう可愛くて好き。

ずっと謎に包まれていた『真の金烏』とは何なのか、については次のステージに進む。
猿の正体は次巻まで分からない。
次巻の『玉依姫』はちょっとテイストが違うから好きじゃないんだよねぇ。
でも五巻目と六巻目も対になってるからなぁ。

明日からしばらくは八咫烏シリーズは休憩しようかな。
あ、明後日が祝日で休みだからそこで一気に読んでしまおうかな。
なんてどうでもいい独り言まで全部晒して、
こんなんでいいのかな、と悩まないわけではない。